ハンドメイドの可愛い帽子

帰ってきたメアリー・ポピンズ

黄色と緑のタコは、かげも形もなく、その場所には、見慣れないながらも、よく知っている姿が踊っていました。銀のボタンのついた青い外とうをきて、デイジーの花でふちどりをした麦わら帽子をかぶった姿でした。オウムの頭の柄のついたこうもりがさを、しっかり小脇にかかえて、茶色のじゅうたん製バッグを片手にぶらさげ、もう一ぽうの手は、だんだん短くなってきた糸のはじを、しっかりつかんでいました。

ふしぎな人影は、木々の梢を品よく足先でかすめて、空をわたってきました。もう、顔もみえるようになりました。知りつくした目鼻立ちです――炭のように黒い髪、あかるい青い目、オランダ人形の鼻のように上をむいた鼻。


二階で、外とうをぬいでいました。それを、子ども部屋の扉のかげの洋服かけにかけると、こんどは、帽子をとって、寝台の柱の頭に、品よくかけました。


スーツケースとバスケットが、半分、車の窓から顔をだしていました。帽子の箱がいくつか、ステップにくくりつけてありましたし、旅行かばんがふたつ、運転手の席にすわりこんでいるみたいでした。


ジェインは、およばれに行くほかの子どもたちの着がえをさせているのを見ていました。すっかり用意ができると、茶色の紙袋のなかから一ばん上等の帽子をとりだして、たいへんしゃれた角度で頭にのせました。そして、金のロケットを首のまわりにとめると、そのうえから、赤と白のチェックのスカーフをまきました。それは、バンクスさんのおくさんからもらったもので、はじのほうに、M・Pと頭文字をいれた白いラベルが縫いつけてありました。鏡にうつった自分の姿ににっこりほほえみかけて、その白いラベルを襟のなかにおしこみました。


そこには、黒い、つやつやした麦わらの帽子のうえに、お菓子のかけらが、きらきらと、ちらばっていました。スポンジ・ケーキの、ちいさな黄色いかけらで、それは、頭で立ってお茶菓子をたべた人なら、きっと帽子についているだろうと思われるようなものでした。


「わたしの帽子――気をつけてください!」と、いいました。茶色の帽子で、ハトの羽根がリボンにさしてありました。


ききなれた笑い声がうしろでしました。ふたりは、いそいでふりむきました。すると、そこには、麦わらの帽子をかぶって、青いコートをきて、首のまわりに金のロケットをした、みなれた姿が、貴賓席に、たったひとりですわっていました。

帰ってきたメアリー・ポピンズ

帽子の飾り付けが多彩です。 ツンとした女の人がきちんと服装にも気を配りそれをとても楽しんでいるのがいいです。

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