ハンドメイド帽子通信販売ショップ

鏡の国のアリス

みんなは、もうひとりの伝令である帽子屋が、片手には一ぱいのお茶、片手には一きれのバタパンを持って、戦いを見守りながら立っている、そのすぐそばにじんどりました。
「あいつはかんごくから出てきたばかりなんですよ。いま持ってるあのお茶は、かんごくへはいるときにはまだ飲み終わっていなかったのです。」と三月兎がアリスにささやきました。「それにあすこじゃカキのからしかくれないんでね――だからごらんの通り、あいつはとてもおなかがへってのどがかわいているんです。おい、ぐあいはどうかね?」彼は帽子屋の首の回りにしたしげに片腕を回しながら話しつづけました。
帽子屋は回りを見まわして頭をこくんとさせると、バタパンをたべつづけました。
「おまえ、かんごくではしあわせだったかい?」と三月兎が言いました。
帽子屋はもいちどふりかえりましたが、こんどはなみだが、ひとつぶふたつぶ、ほっぺたをころげ落ちるのです。でも、ぷっつりと黙ったままでした。
「なんとか言えよ、ものが言えんのかい?」じれじれして三月兎はさけびます。けれども帽子屋は、やはりむしゃむしゃとパンをたぺて、お茶をもうちょっぴり飲むばかりです。
「話すがいい、いやなのか?」王さまがさけびました。「うん? いくさのようすはどうなんじゃ?」
帽子屋は死にものぐるいのがんばりで、バタパンの大きなきれをようやっとのみこみました。
そして、「いくさは、うまいぐあいに、いっとります、」のどのつまったような声で帽子屋は申します。「もうどっちもおよそ八十七回はぶったおれましてございます。」
「じゃあ、もうしばらくすれば白パンと黒パン持ってくるわけね?」おもいきってアリスはロを切りました。
「はあ、もう用意はできてます、」と帽子屋が答えました。「わたしのいまたぺてるのが、そのパンのひときれなんですよ。」
ちょうどこのとき、戦いがちょっと中止になったので、ライオンも一角獣も坐りこんで息をぜいぜい切らしておりました。そしてその間中王さまはよばわりつづけているのです。「十分間の腹ごしらえをゆるすぞ!」三月兎と帽子屋はすぐさま仕事にとりかかって、白パンと黒パンをのせたおさらを持ってまわるのでした。アリスはひときれ取って味をためしてみましたが、それはとてもかわいておりました。
「きょうはもうやつらはちょっとも戦うまい、」と王さまは帽子屋に話しかけました。「行って、太鼓を鳴らし始めるように、命令せい。」すると帽子屋はバッタみたいにとびながら行ってしまいました。

鏡の国のアリス

ライオンと一角獣

アリスは通して読むとおもしろかったですが、帽子屋のとこだけぬきだすと、やっぱりいかれています。

トーク帽

汽車のコンパートメントのアリス。
羽根のついた浅いトーク帽をかぶり、ボタンドブーツ(ボタンド・ハイ・シューズ)をはいて、マフをしています。横に置いているハンドバッグももちろんアンティークスタイルです。

「『女の子、箱入りにつき、取り扱い注意』、というふだをはらなきゃいけませんね――」

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